信頼の根源は人間性。「当たり前をきちんとやる」大切さ

まずは出会いのきっかけと、数ある解体業者の中から、EFFORT.Mを選ばれた決め手についてお聞かせください。
寺島社長:
もともとは共通の知り合いからの紹介がきっかけでした。不動産屋をやっていると、本当にたくさんの解体業者さんが営業に来られるんですよ。大げさじゃなく、週に1回は新規の業者さんが来ていますし、外から帰ってきたら机の上に名刺がたくさん置いてあることも珍しくありません。もちろん、いくつかの業者さんで比較検討をしていますし、費用面で言えば、正直EFFORT.Mさんより安いところがあったのも事実です。それでもEFFORT.Mさんにお願いしたのは、もう単純に「担当者」。水野さんの「人間性」と「真面目さ」、これに尽きますね。
水野:
ありがとうございます。そのように評価していただけて、本当に光栄です。寺島社長には、仕事の進め方はもちろんですが、それ以外のことでも本当に多くのことを教えていただいています。不動産に関する深い知見はもちろん、驚くほど広いネットワークをお持ちですし、学ばせていただくことばかりで感謝しかありません。
水野さんの「人間性」や「真面目さ」とは、具体的にどのような部分を評価されたのでしょうか?
寺島社長:
「当たり前のことが、きちんとできるかどうか」ですね。これは、僕が自分の会社でも社員に常々言っていることですし、自分自身が働くうえで一番大事にしていることなんです。例えば、気持ちのいい挨拶ができるか、現場やその周りを綺麗に保てるか。そして、お客さんを「待たせない」スピード感があるか。水野さんは、そういうタイプだと感じました。
解体の現場って、本当に色々なことが起こるんですよ。僕らが予測できる音や埃の問題は、ちゃんとした業者ならどこでも対策しています。でも、本当に厄介なのは予測できないクレーム。以前、実際にあったのは「うちの敷地にある松の木の枝に、絶対に触るな」というもの。でも、その枝がこちらの敷地にはみ出してきているわけです。こういうのって、法律的にはOKでも、感情的にはNGだったりする。これなんかはまだ分かりやすい方で、もっと複雑なのは、そもそも土地の所有者さんと隣地さんの人間関係がうまくいっていないケース。こうなると、こちらがどんなに丁寧にやっても、もう何かしら揉めるんです。
そういう時って、問題が熱湯みたいに沸騰している状態だから、とにかくスピード感をもって真摯に対応しないと、あっという間に爆発してしまう。まずは話を聞いてあげること。その上で、誠実に対応すること。水野さんなら、そういう時でも逃げずにやってくれるだろうという信頼感がありましたね。

多くの業者さんとお付き合いがあると思いますが、寺島社長は人や会社をどのように見ていらっしゃいますか?
寺島社長:
僕自身もう大人になっちゃったんで(笑)、レスポンスが遅かったり、ちょっと合わないなと感じたりしても、すぐに「付き合いをやめよう」とはならないんです。「ああ、この人はこういう人なんだな」って、まず理解するように努めます。もちろん、急ぎの案件を頼む時の優先順位は自然と変わってきますけどね。
なので、基本的にはあまり人のことを嫌いにならないタイプ。ただ、唯一合わないなと感じるのは「やる気のないやつ」ですね。無気力な人。
来年は久しぶりに新卒採用を仕掛けようと思ってるんですけど、不動産業界って厳しいから、やっぱりすぐ辞めちゃう子も少なくないんです。例えば大手の不動産会社の話を聞くと、400人採っても1年で半分以下になるって言うくらい。でも、それを「どうにかしたい」と思ったところで仕方がないこと。お金を稼ぎたくてこの業界に来たはずなのに、がんばるのが嫌になって自分から辞めていく…それはもう、僕らにはどうしようもないですからね。だから、来る者を拒まず、去る者を追わず。でも、一緒にやるからには、真剣に取り組んでほしい。水野さんからは、そういう真剣さをいつも感じますね。
EFFORT.M社との仕事のしやすさ、特に「スピード感」の相性についてはいかがですか?
寺島社長:
まさに、そこの相性が抜群にいいんだと思います。水野さんはとにかくレスポンスが速いですし、これは本当にありがたいと感じています。驚くかもしれませんが、この不動産業界、レスポンスが遅い業者が本当に「めちゃくちゃいます」から(笑)。そういう業者さんとは、やっぱり仕事がスムーズに進まないですよね。
水野:
とんでもないです!それは寺島社長ご自身が、あれだけお忙しい中でものすごくスピーディーに連絡をくださるからだと思います。僕らが何か質問を投げても、すぐに返事をいただける。だから、僕らも止まることなく次のアクションに移れるんです。そのテンポの良さが、結果的に仕事全体のスピード感を上げているんだと感じています。

現場の難しさというお話がありましたが、不動産業界ならではのエピソードがあれば教えてください。
寺島社長:
昔ハウスクリーニングの業者さんに「施工前と施工後の写真が欲しい」「何かトラブルになりそうな箇所があったら事前に教えてほしい」とお願いしたことがあるんです。そしたら、そこの社長にこう言われました。「寺島さん、僕らがなんで掃除屋やってるか分かりますか?」って。
続けて彼が言うには、「寺島さんみたいな営業さんは、お客さんの顔を直接見て『ありがとう』って言ってもらえる。でも、僕らの仕事の向こう側にいるのは業者さんで、お客さんの顔は見えないんです。それに、写真を撮るのって意外と難しい。営業さんが『これが必要だ』と思うことを先回りして実行できる能力があれば、別の仕事をやってますよ」と。それを聞いた時、ハッとして、なるほどなあと深く納得したんです。
現場で黙々と作業する職人さんと、僕らみたいにお客さんと直接やり取りする営業とでは、見ている世界も、持っている得意なスキルも全く違うんですよね。解体屋さんも同じで、現場で働く方々は、どちらかと言えば寡黙に自分の仕事に集中するタイプが多い。それはそれで素晴らしいプロフェッショナルです。その上で水野さんが稀有なのは、現場のことをしっかり理解しつつ、僕ら営業サイドが求めている「先回りした気遣い」ができるところ。これは大きな強みだと感じています。

水野さんが仕事で意識していること、その原点はどこにあるのでしょうか?
水野:
僕らが担当するのはプロジェクトの中の「解体」という一部分ですが、その作業だけを見るのではなく、常にプロジェクト全体を把握するように意識しています。解体の後には測量や地盤調査といった次の工程が待っていますから、その段取りも全て頭に入れておく。その上で、「今、何をすべきか」を逆算して考える。そうやって先回りして準備や対応をすることで、関係者の皆さんにご迷惑がかからないように努めています。
実は僕、この業界に入る前は市役所で働いていまして。4年間、生活保護のケースワーカーをやっていました。希望したわけじゃないんですけど、たぶん上司が僕を見て「運動部出身だし、体力と精神力がいるから大丈夫だろう」って判断したんだと思います(笑)。正直、大変な仕事でしたけど、僕は「楽しかった」くらいに思っています。その経験があるから、今の仕事で何があっても大抵のことは平気ですね。
寺島社長:
多分、お客さんの中では僕が彼のことを一番よく知ってると思う自信があります(笑)。ケースワーカーって市役所の中でも特に大変な部署で、体力も精神力も必要です。でも彼はそれを「楽しかった」って言うんだから、たいしたもんだなって。だから、彼のその真面目さやメンタルの強さは、そういう経験に裏打ちされてる納得感がありますね。
最後に、お互いの今後に期待することをお聞かせください。
寺島社長:
繰り返しになってしまいますが、水野さんのようにきめ細やかな対応ができる解体屋さんは本当に珍しい。だから正直なところ、「今のままで十分」です。これ以上望むことは本当にないくらい、満足しています。…まあ、あえて期待を言うなら、これからもウチの会社の仕事だけは、特別に安くしてくれるとうれしいかな(笑)。
水野:
(笑)精一杯がんばらせていただきます!僕の方こそ、寺島社長から学ぶことばかりです。特に、お客さまや近隣の方々と一瞬で信頼関係を築いてしまうコミュニケーション能力は、すぐ隣で見ていても本当にすごいなといつも感じています。社長がつくってくださった良い関係性の中に僕たちは入っていくだけなので、本当にやりやすいですし、今後もよりよい関係を続けさせていただけるよう、一つひとつの仕事に誠実に取り組んでいきたいです。